豪中銀、外貨準備を中国債券に投資する方針=豪中銀副総裁

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)の
ロウ副総裁は24日、同国最大の貿易相手国である
中国との金融面での関係強化の一環として、外貨準備の
一部を初めて中国の政府債に投資する計画を明らかにした。

豪中銀は外貨準備の約5%を中国の債券で保有する意向で、
中国人民銀行中央銀行)からすでに承認を得ているという。

豪中銀の外貨準備は現在、約382億豪ドル(392億米ドル)。

ロウ副総裁は上海のオーストラリア商工会議所で講演し、
「中国に投資するというこの決定は重要なもの」と述べた。

また「中国とオーストラリアの経済・金融面での
関係拡大を反映するもので、われわれの投資に
一層の多様性をもたらし、中国金融市場を
理解するのに役立つ」との見解を示した。

さらに、人民元はいったん自由化されれば、
アジア地域の主要準備通貨の1つになる
可能性があると指摘した。

豪中銀はアジアで初めて日本以外の国の
ソブリン債市場に直接投資することになる。

ロウ副総裁はまた、最近導入された人民元
豪ドルの直接取引について、両国間の投資促進のほか、
取引決済における人民元利用への関心の高まりにも
つながっているとの見解を示した。

昨年確立した300億豪ドル規模の通貨スワップについては、
公認されたオーストラリア国内の預金受入機関すべてが
利用可能になると述べた。