G20会合、出口戦略や刺激策の影響波及を討議=ロシア

先進各国が景気対策として実施した財政・金融刺激策の
解除方法をめぐり、20カ国・地域(G20)の間で議論が
活発化している。

サンクトペテルブルク(ロシア)でこの日開かれた
G20財務相中央銀行総裁代理会合の後、議長国ロシアの
ストルチャク財務次官がロイターに明らかにした。

拡張的な政策による影響の「波及」も
中心議題になったと明らかにした。

次官は「出口戦略が再び議題にのぼった」とし、
「各国の政策は市場参加者の期待に沿った形で
あるべきという文脈の中でこの議題が提起された」
と述べた。

また「影響波及をめぐる議論が春先よりも
大幅に活発化した」とし、刺激策の影響評価に
おいて一段と大きな注意を払う必要があることを
意味していると指摘、政策措置は適切な影響評価に
基づいて行われなければならないとの考えを示した。

ストルチャク次官は、9月のG20首脳会議(サミット)
について、拘束力を持つ公的債務削減目標を設定しない方針も
確認し、2010年のトロント・サミットで設定された目標の
維持を求めていた関係者が主張を弱める一方、具体的な
コミットメントは無意味とする向きも自らの意見に
これまでほど固執していないと指摘。

その上で「金融安定の概念はサンクトペテルブルク合意に
盛り込まれる見通しだが、具体的な数字は示さないだろう」
と述べた。

G20各国は7月19〜20日財務相中央銀行総裁会議を開き、
9月のサミットに向けた最終作業を行う。