欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は26日、
イタリアが1990年代に結ばれたデリバティブ
(金融派生商品)取引で80億ユーロの損失を
被る可能性があるとの報道を受け、同国がEUの
過剰財政赤字是正手続き(EDP)から脱却した
という見方は変わらないと表明した。
欧州委のサイモン・オコナー報道官は定例記者会見で、
「入手可能な情報に鑑みると、示されている数字によって
イタリアの過去の債務及び将来の債務に関するわれわれの
評価が変わることはない」と述べた。
イタリアは今年財政赤字を対国内総生産(GDP)比
3%以下に抑えられるという見通しから、EDPからの
解除を勧告されている。