ECBがオペの適格担保基準緩和、ABS受け入れ拡大

欧州中央銀行(ECB)は18日、資金供給オペの担保として
受け入れる資産担保証券(ABS)の基準を緩和すると発表した。

ECBは金融政策の波及改善の一環として、中小企業
SME)の資金繰りを支援するためABSの下支えを
目指している。

ECBは声明で「恒久的なユーロシステム担保制度の下で
受け入れる担保一覧を拡充する」とした。

また、SMEの資金繰り支援に向け、SME関連ABSの
保証付きメザニン(中位)トランシェを担保として
受け入れることを検討する方針も明らかにした。

今回の基準緩和では、裏付け資産に関する報告が
義務付けられているABSについて、格付け要件を
引き下げる。

担保として差し入れられたABSに適用する
ヘアカット(担保価値の削減)率も引き下げる。

大半は10月から実施される見通し。

今回の措置により、約200億ユーロ相当の
ABSが新たに適格担保となる。

ただ、金融危機以降に実施された一連の担保基準緩和の結果、
ECBのオペ担保として活用できる市場性資産は今年第1・四半期の
時点で総額14兆5000億ユーロに拡大していることから、
今回の措置による影響は軽微とみられている。