イタリア中銀、銀行の不良債権検査を拡大
イタリア中銀は29日、国内銀行の
不良債権検査を拡大したことを明らかにした。
一部の銀行は、引当金の基準を満たすため、
資産売却を迫られる可能性がある。
同国では戦後最長の
景気後退で銀行の不良債権が急増。
各行は引当金の積み増しを
余儀なくされている。
中銀は昨年秋に国内20行の検査を開始。
貸倒引当金が十分か調査を進めた。
この結果、「複数の銀行で引当金の会計方針や
処理に問題が見つかり」、追加で34億ユーロの
引当金計上を求めたという。
中銀は、この第1回検査の結果を受けて、20行中
8行の貸出債権をすべて検査することを決定。
「一部のケースでは、グループの事業活動全体の
徹底調査を実施する」可能性もあると表明した。
具体的な銀行名は明らかにされていないが、
事情に詳しい関係筋によると、検査の拡大が
決まった8行に、大手行は含まれていない。