英中銀、追加緩和を排除せず=ウィール委員

イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)の
ウィール委員は21日、順調な景気回復はまだ確実ではないとし、
中銀として新たな緩和措置は排除していないと言明した。
テレグラフ紙に対して述べた。

同紙によると、ウィール委員は、金利見通しに関する
先のフォワドガイダンス導入に加え「追加の資産買い入れを
実施することが適切となる状況は当然想定できる」と発言。

「MPCとして一段の景気支援が必要と判断した場合、
個人的に資産買い入れは依然として利用可能な手段と
考える」と語った。

英中銀は今月、失業率が7%に低下するまで政策金利
過去最低水準に維持すると表明し、政策の先行き見通しを
示すフォワドガイダンスを打ち出したが、ウィール委員は
中期的なインフレ期待を押し上げるとして反対票を投じた。

フォワドガイダンスの導入を受けて市場で利上げ時期の
予想を前倒しする動きが出たことから、ガイダンス導入は
失敗だったかとの質問に対し、ウィール委員は、重要なのは
市場の反応ではなく消費者や企業の反応だと指摘。

フォワドガイダンスの発表以降、企業は投資について
より前向きに感じ始めている」と語った。