ムーディーズ、米銀大手の持ち株会社格下げも

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、
JPモルガン・チェースゴールドマン・サックスなど
米主要金融機関の持ち株会社について信用格付けを
引き下げる可能性があることを明らかにした。

銀行持ち株会社が資金繰り難に陥った場合に政府が
債券投資家を十分に保護する可能性が低下しているため。

ウェルズ・ファーゴモルガン・スタンレーの債券の
格付けも引き下げられる可能性がある。

バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とシティグループ
同様の理由で格下げの可能性があるが、業績が
改善しているため、格上げされる可能性もある。

規制当局は過去1年間にわたり、資金繰り難に陥った銀行を
納税者ではなく債券投資家に救済させる案を示してきた。

この規則案の下では銀行の財務状況が悪化し始めた場合、
債務の一部が株式に転換される。

連邦預金保険公社FDIC)や米連邦準備理事会(FRB)は
今秋、破綻処理計画が確実に機能するよう銀行持ち株会社
債券を通じた資金調達の最低額を発表する見通し。

ムーディーズは、債券投資家の銀行救済負担が拡大する
可能性を踏まえると、銀行債務の信用力は低下する
可能性があると指摘している。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)と
ステート・ストリートはすでに格下げ方向で見直されている。

ムーディーズは通常、格付け見直しの
結果について90日以内に発表する。