クロアチアとマルタを財政上の懸念から格下げ=フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティングス20日、財政状況を
めぐる懸念から、クロアチアとマルタのソブリン格付けを
引き下げた。

クロアチアの長期外貨建て発行体デフォルト格付けは
「BBBマイナス」からジャンク(投機的)等級となる
「BBプラス」に、マルタは「Aプラス」から「A」に
それぞれ引き下げた。
格付け見通しはともに安定的とした。

フィッチはクロアチアのジャンク等級への引き下げについて、
同国の財政見通しの悪化を指摘。

声明で「2013年のクロアチアの一般政府赤字見通しを変更し、
国内総生産GDP)比で4.7%と、従来予想の3.9%から
悪化すると予想する。政府債務についても、2016年に
GDP比66%でピークに達することを見込み、従来見通しの
62%から引き上げた」とした。

マルタの格下げについても、財政をめぐる懸念を挙げた。

声明は「2012年のマルタの一般政府赤字は対GDP比3.3%と、
政府目標(2.2%)及びフィッチの昨年9月予想(2.6%)を
ともに大きく超える結果となった」と指摘。

これが2013年に響いていることから、2013年は
GDP比で「従来予想の2.7%から、3.6%に
悪化することが見込まれる」とした。