ECB、銀行リスク査定で初回のデータ収集期限を一部延期

欧州中央銀行(ECB)が域内銀行の健全性を
把握するための前段階として行うリスク査定について、
ECBは一部銀行に対し、データ提出の期限延期を認めた。

データをそろえる時間が十分でないとの声に対応した形たが、
健全性審査の工程全体に変更はないとしている。

欧州の銀行関係筋3人によると、当初の期日は
11月中旬までとなっていたが、ECBは、当該行の
データ提出の期日は11月29日までと明らかにした。

ECBの報道官は「収集データの質がなるべく
担保されるよう」一部の国家監督当局は初回の
データ収集期限を「多少延期」することが
認められているとした上で、「今回の措置が
適用されるのはデータ収集に際し当局が困難や
問題に遭遇している場合に限る」とし、すべての
銀行に適用されるわけではないと述べた。

猶予期限が認められた
銀行名は明らかになっていない。

関係筋によると、銀行に提出が求められているのは
流動性や資金調達などに関するデータで、
ある銀行幹部は、ECBから膨大な量のデータ提出を
求められている上に、銀行側で収集していないデータの
提出も依頼されていることから「困難を極める」と漏らした。