イエレンFRB副議長、超緩和的政策の必要性強調=公聴会証言原稿

次期米連邦準備理事会(FRB)議長に指名された
イエレン副議長は、14日の上院銀行委員会の
指名承認公聴会向けの証言原稿で、引き続き
潜在的水準を下回る状況となっている経済と
労働市場を下支えするため、FRBには
まだなすべきことがあるとの見解を示した。

イエレン氏は「現時点では景気回復の支援が金融政策を
正常化するために一番確実な道だと信じている」と表明した。

イエレン氏の証言原稿は、委員会内でFRBの非伝統的な
金融政策に対して批判的な共和党議員からの質問を
念頭に置いているとみられる。

証言原稿が明らかになったことを受け、金融市場では
米国の景気回復が途絶えないようにするため、
緩和的な政策を維持するとの観測が強まった。

証言原稿でイエレン氏は、経済や労働市場
潜在的水準を「はるかに下回る」状況だ
との見方を示した。

またインフレ率については、「FRBの目標である
2%を下回っており、当面その水準で推移する
見通し」としている。

22人で構成される上院銀行委員会では、
民主党が12人と多数派を占めている。

公聴会は米東部時間14日午前10時(1500GMT、
日本時間15日午前零時)から始まる。

上院本会議での採決の前に、同委員会がイエレン氏の
指名を承認する必要があり、量的緩和策などFRB
金融政策について厳しい質問が投げかけられる見通し。

金融市場関係者はイエレン氏を政策面での
ハト派とみなしており、バーナンキ議長による
超緩和的な政策をイエレン氏が維持すると
広く見込まれている。

イエレン氏が緩和策の必要性を強調したことで、
来年まで緩和縮小は行われないとの観測が強まった。