FRB議長、政策決定の透明性向上の重要性を強調

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は13日、
ワシントンで講演し、FRBが政策決定を国民に率直に
説明するための努力を重ねるほど、FRBはより正当かつ
効果的な機関となる、との見解を示した。

金融政策や米経済の状況について
具体的には言及しなかった。

同議長は任期が切れる来年1月末に退任予定。

バーナンキ議長は、1990年代までFRB当局者は
政策決定を国民に説明することについて、政策の
有効性を弱めると考えていたことなどから
消極的だったと説明。

その上で「より開かれたFRBは、より効果的であると
同時に、より民主的に正当な機関である」と述べた。

1913年に設立されたFRBは、1990年代になって
初めて金融政策決定に関する声明の公表を開始。

2006年にFRB議長に就任したバーナンキ氏は、
政策決定に関する円滑な意思疎通を図るため、
政策決定会合後に記者会見を開くことに踏み切った。

昨年初めに正式に2%のインフレ目標を導入したほか、
FRB高官による講演の回数が増えるなど、FRB
透明性向上に向けた取り組みは進んでいる。

議長は「FRBの透明性と開示性を高め、説明責任を
強化することを、私は議長としての最優先課題の
一つに据えてきた」と述べた。

同議長はまた、FRBはインフレ率が目標である
2%を大幅に下回らないよう注視することが重要
と述べた。

バーナンキ議長はワシントンでの会合で
「ご存じの通り、わたしの任期も残すところ
数カ月となった。退任時に失業率が7%台でなく
5%だったら、と思う」と述べた。

「しかし、われわれは現下の回復を相当支援した
と思う」とし「人々が再び職に就き、インフレが
下がり過ぎるのを防ぐため、われわれが必要な
支援を続けることが重要」と語った。