銀行の審査に向け欧州全体の安全網が必要=ECB総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、
1年後にECBがユーロ圏の銀行に対する審査を
終える前に、各国の安全網だけでなく欧州共通の
安全網の導入が必要との見解を示した。

欧州の規制当局は今後1年間に、域内銀行が
政府資金に頼ることなく今後の危機に対応できるか
どうかを評価するため一連の審査を実施する。

ドラギ総裁は「民間セクターで時宜を得た
現実的な方法で解決できなければ、
公共セクターも責任を負うことになる」と指摘。

「審査の信頼性を確保するため、国レベルと
欧州全体で明確な安全網が必要だ」と語った。

総裁はまた、物価の安定を維持するというECBの
責務は上下双方向に適用されるとし、インフレが
低過ぎても高過ぎてもECBは行動しなければならない
と指摘した。

ユーロ圏のインフレ率は現在、0.7%とECBの
目標である2%弱を大幅に下回っており、
ECBは経済を支援するため、新たな措置を
講じることに前向きな姿勢を示している。

ドラギ総裁は、ユーロ圏の状況は大幅に改善したが、
依然として課題に直面しているとの見解を示した。

景気の回復を確実にする必要があると指摘した。