米決済機関、取引障害対策で証券仲介業者に警告ツールを提供

証券取引の決済機関である米証券保管振替機関(DTCC)は25日、
システム障害の影響を抑えるため、インターネットを基盤とした
警告ツールを証券仲介業者に提供すると発表した。

このツールは株式や社債、地方債などの業者間取引を追跡し、
事前に決めたポジションの制限に近づいたり、
超えた場合は警報が発せられる。

DTCC傘下の米国証券取引所決済機関(NSCC)での
清算処理に参加するメンバー約170社が、自社の
ポジションや自社を通じて清算を行う業者の
ポジションについてリスクを管理するのに利用ができる。

高速化する電子取引におけるリスク管理については、
相次ぐ取引障害を受け、昨年以来新たな方式を導入する
必要性が指摘されるようになった。

取引障害で業者は多額の損失を被り、中でも
マーケットメーカー(値付け業者)のナイト・
キャピタル・グループは経営が大幅に悪化し、
その後競合社に買収された。