麻生金融相、全銀協などに中小企業への年末融資を要請

麻生太郎金融担当相は26日、原材料や光熱費といった
価格上昇が見込まれ中小企業の運転資金がひっ迫する
おそれがあるとして、年末に向けて適切な融資対処を
するよう金融機関に要請した。

年末の資金需要期を控えた
金融機関との意見交換会で述べた。

麻生金融相は、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で
株高・円安の効果が出てきていると強調した上で、
経済成長・国内総生産GDP)の拡大につなげるには
民間の設備投資や消費が増えなければいけないと指摘した。

この上で、中小企業向け金融について「今後、
給与・ベースアップなどの話が出てくると思う。
円安で原材料費や光熱費など価格の上昇に
ともなって運転資金がきつくなってくることは
十分に考えておかないといけない」と述べ、
特に年末や年度末にかけて「適切な融資対処に
努めてほしい」と話した。

全銀協の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は、
政府方針を踏まえて「賃上げや原材料費の価格上昇に
伴う運転資金など、中小企業の金融ニーズに
きめ細かく対応し、新規融資を含め積極的な
資金供給に努める」と応じた。

政府と金融機関の意見交換会は例年、
年末・年度末の資金需要期の前に開催している。

金融機関側からは全銀協の国部会長のほか、
全国地方銀行協会会長の谷正明会長(福岡銀行頭取)らが、
政府側からは金融庁のほか経済産業省などが、
それぞれ出席した。