ユーロ圏、危機脱却の初期段階だが正しい軌道=メルシュECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は29日、
ユーロ圏経済について、危機からの脱却は始まったばかりでは
あるものの、正しい軌道に乗っているとの認識を示した。

同専務理事はフランクフルトのゲーテ大学で行った講演で、
「ユーロ圏の危機からの脱却は始まったばかりで、
この先の道のりは長く、不透明感は強い」とし、
この先には競争力やデレバレッジなどに関する課題が
待ち受けていると指摘。

ただ「ユーロ圏は正しい軌道に
乗っている」との考えを示した。

また、銀行資産を査定する際の保有国債の扱いについては、
中期的に見ればリスクの度合いに応じて査定することが
理に適うとの立場を示した。

ただ、この件に関してはバーゼル銀行監督委員会
バーゼル委員会)の下で国際的な調整が必要になる
との考えを改めて示した。