米ボルカー・ルール最終版、邦銀へのネガティブ影響は限定的=全銀協

全国銀行協会は11日、銀行の自己勘定取引を制限する
米国の「ボルカー・ルール」の最終版で、日本国債の取引が
容認されたことに関連し、同規制による邦銀への
「ネガティブな影響は限定的」とコメントした。

ボルカー・ルールに関連して全銀協はこれまで、
「自己勘定取引の例外規定を、日本国債など
米国以外の政府債にも拡大すべき」、
「自己勘定取引禁止の過度な域外適用は
回避すべき」などと主張してきた。

最終版を踏まえ全銀協は、こうした点が
「概ね手当てされた」とみている。

ただ一方では、各行で戦略やビジネスモデル、
オペレーションが異なるため「具体的な影響は、
今後ボルカー・ルールの実際の運用など細部を
しっかり確認していく必要がある」ともしている。

米連邦準備理事会(FRB)など米金融規制当局は
現地時間10日、ボルカー・ルールの最終版を公表した。

日本国債など米国以外の各国債取引の制限のあり方が
焦点となったが、規制の対象外にするよう求めた
日欧などの主張に配慮し、最終版では各国債
取引も容認した。

日本国債の場合、邦銀の米国拠点や、
米銀の日本拠点での取り扱いを認める。