豪政府、2013/2014年度財政赤字予想を引き上げ

豪政府は17日、半期経済・財政見通しを発表し、
2014/2015年度国内総生産GDP)伸び率見通しを
2.5%と、8月時点の予想の3.0%から下方修正した。

2013/2014年度のGDP予想は2.5%に
据え置いたものの、財政赤字は8月予想の
301億豪ドルから470億豪ドル(420億米ドル)に
修正した。

2013/2014年度の財政赤字が膨らむのは、
鉱山投資減速による税収源、その他の分野も
低迷していることが背景。

ホッキー財務相は「世界の経済情勢は依然、
予想よりも低迷している。このため、
豪経済においても成長が資源セクターから
資源以外のセクターに移行するペースが
想定より遅くなっている」と述べた。

8月の予想は、前労働党政権が示した数字。

エコノミストは、経済成長が予想より低いことや、
9月に発足したアボット政権が前政権が導入した
炭素税の廃止を決定したことなどを踏まえ、
2013/2014年度の財政赤字が400億〜500億豪ドルに
拡大すると予想していた。

ホッキー財務相は、2016/2017年度までに財政赤字
1230億豪ドルに膨らみ、抑制措置が取られない場合は
2023/2024年度まで赤字が毎年続くとの見通しを示した。

同相は「これは持続不可能な財政状況であり、
政府は歳入に見合った財政運営のために
厳しい決断を行うつもりだ」と発言。

5月公表の予算案で財政黒字への転換と
債務返済に向けた道筋が示されると語った。

発表によると、政府の純債務は2016/2017年度までに
2805億豪ドル、対GDP比15.7%に増加する見通し。