メルケル独首相がEU条約改正訴え、第3次政権発足後初の演説で

ドイツのメルケル首相は、第3次政権が発足して
初めての議会演説で、欧州諸国に対し、経済政策で
さらに緊密に協調することを訴えるとともに、
欧州連合EU)基本条約を改正するよう求めた。
演説は連邦議会で行われた。

首相は、アイルランドやスペインといった被支援国で
状況が進展していることは、欧州が金融危機
克服しつつあることを示していると評価。

ただ、ユーロ圏の統合は未完の取り組みだとし、
現状に満足してはいけないと警告した。

首相は、「条約改正を加盟国に認めてもらうのは
難しいかもしれないと承知しているが、欧州を
さらに推進するならば、さらに発展させる用意が
必要だ」と強調。

「常に変化を遂げている世界で、われわれは、
リスボン条約にある時点で合意したから
再び変更する必要はない、とは言えない」とした。

ドイツは単一の金融政策を補完する、経済政策での
より緊密な協調を求めており、今週のEU首脳会議で
欧州委員会と法的拘束力のある協定を結ぶよう他国に
求める意向だ。

これにより、各加盟国は一定の経済改革を
実施する義務が生じる。

これと同時に、EUに政策でさらなる権限を与えるために、
リスボン条約の改正を要求している。

首相は、「ドイツが何かを阻止していると責められることが
よくあるが、これは正しくない」とした上で、追加支援を
必要とする国々のためにも、拘束力のある
コミットメントにおいて「真の質的な躍進を遂げる」
必要があるとの見方を示した。