英中銀が新たな資金供給オペ、銀行の借り入れ容易に

イングランド銀行(英中銀)は16日、銀行の借り入れを
より容易にする新たな資金供給オペを開始すると発表した。

銀行が差し出す適格担保の基準を緩和するほか、
供給量も上限を設けず市場環境に応じて調整する。

金融危機時の流動性不足の再発防止が狙い。

2月11日以降、毎月1回、インデックス・
ロングターム・レポ(ILTR)と呼ばれるオペを
実施する。

「従来よりも幅広い担保に対して、一段と
多くの流動性をより長い期間、より低い金利
提供する」としている。

これまで緊急時のみ受け入れていた
低格付けの担保も認める。

だがその場合には、中銀の事前承諾が必要で、
高格付けの担保より借り入れコストは
高くなるとしている。

中銀は、現時点で英銀行システムに流動性不足は
見当たらないため、2月11日実施の初回オペの
需要は限られるとの見方を示した。

カーニー総裁は昨年10月、資金供給に関する
金融危機以降の変更は十分ではないとの報告書を受けて、
低品質の担保での借り入れを容易にする方針を示していた。

英中銀の資金供給策をめぐっては、金融危機発生当時、
通常は流動性が高いが危機時の市場混乱で売却が
困難な恐れのある資産に対して、キング前総裁が
資金供給を渋ったとして、一部の市場参加者から
批判が上がっていた。