「大き過ぎてつぶせない」銀行、新法で対応必要=米リッチモンド地区連銀総裁

リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は11日、
「大き過ぎてつぶせない」銀行の問題は、
米金融システムが直面する最も重要な問題だと指摘、
連邦準備理事会(FRB)の緊急融資停止など、
新法が必要だとの認識を示した。

スタンフォード経済政策研究所向けの
講演原稿で見解を示した。

総裁は「政府が危機の際に大手金融機関に
提供した安全網は金融システムの機能不全を
防ぐために必要だったという見方は今でも多い」
と指摘。

その上で、そうした安全網がある限り、投資家は
不要なリスクをとり続け、金融システムの安定が
揺らぐとの見方を示した。

総裁は、金融規制改革法で規制は強化されたが、
一段の法整備が「有用」だと指摘。

破産法を改正して例外規定を制限することや、
マネーマーケットファンド(MMF)が問題発生時に
払い戻しを停止できる体制を整えることが必要だ
との認識を示した。

また、FRBの「最後の貸し手」機能についても、
金融システム全体への影響が懸念される場合でも、
支払い能力のない大手金融機関の救済には
適用すべきではないと認識を示した。