成長には持続的な財政が不可欠、健全化「強く期待」＝日銀総裁

黒田東彦日銀総裁は12日午後の衆議院予算委員会で、
日本の厳しい財政状況を踏まえ、経済成長には
持続的な財政構造の確立が不可欠であり、政府の
財政健全化に向けた取り組みを「強く期待している」
と表明した。
中山成彬委員（維新）の質問に答えた。

黒田総裁は、日本の債務残高GDP比が
200％を超えていることについて「極めて高い」
としながらも、「これまでは国債市場は安定し、
信認が維持されている」と述べた。

一方で「仮に財政の持続性に懸念が生じた場合には、
国債保有のリスクプレミアムが高まり、金利が上昇し、
日本経済に悪影響を及ぼす懸念がある」と強調。

「持続可能な財政構造の確立が日本経済の
持続成長に不可欠だ」と続けた。

その上で、2020年度までの基礎的財政収支
（プライマリーバランス）の黒字化など政府が
掲げる財政健全化目標に触れ、「日本銀行として、
財政健全化への取り組みを（政府に）しっかり
やっていただき、それが着実に進むことを
強く期待している」と語った。