中国経済は順調、現時点で景気刺激策の必要ない=中尾ADB総裁

アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は24日、
中国経済は減速の兆しがあるものの、今年の
経済成長率は同国政府が目標とする7.5%前後に
達する可能性があり、現時点で景気刺激策を
講じる必要はない、との考えを示した。

中尾総裁は、現在7.5%となっているADBの
2014年中国成長率予想を見直していると述べた。
ただ、詳細は明らかにしなかった。

中尾総裁はまた、より持続可能な成長達成に向けた
中国指導部の改革取り組み姿勢を評価するとした上で、
改革は時間をかけて行う必要があると指摘。

金利自由化や為替制度改革などの改革は、
銀行セクターで起こり得るリスクを回避するため、
段階的に進められるべきとの見方を示した。

アジア諸国は、以前よりも経済混乱に
対応できる状態にあるとし、各国の
経済ファンダメンタルズは1990年代後半の
金融危機時よりもしっかりとしている、と述べた。

さらに、日本の金融緩和は、米緩和策縮小の
影響を相殺するのに寄与する可能性がある、
との考えを示した。