レンジ圏で推移か

今週の為替相場は、レンジ圏での
動きが予想されます。

依然として、ウクライナ情勢が懸念材料に
なりますが、全面的な武力衝突とならない限り、
材料にはなりにくいと思います。

小競り合い程度に収まっていれば、
ロシアと西側諸国の直接衝突には
結びつかないと考えています。

ロシアはウクライナ問題は、
国内問題と位置付けたいのだと思います。

西側諸国は、武力を行使して、ロシアを
止める気持ちは全くなく、かつてヒトラー
チェコを併合するのを傍観したように、
ウクライナがロシアに飲み込まれるのを
傍観すると考えています。

市場は、ウクライナ情勢が緊迫化するのを睨んで、
有事の動きを想定して、取引を活発化させる
可能性もありますが、これで世界の秩序に
大きな変化は起こらないと思えば、今のレンジ圏を
抜ける力はないと考えます。

この中、以前より明確にはなりませんが、
期明けで機関投資家個人投資家の対外投資が
活発化すると思います。

円は、以前として低金利で、場合によっては
追加緩和が想定されており、金利差の拡大が
対外投資に資金を集めるものと考えます。

ドルやユーロ、さらには高金利通貨である、
オーストラリアドルなどに対する需要が
高まるものと思います。

加えて、大型連休を意識した、海外旅行に伴う、
ドル買いが持ち込まれ、円が弱含む動きも想定されます。

ただ、円が下落した場面では、すかさず輸出業者などの
円買いが出てくると思われ、円安、円高ともに
極端な動きにはなりにくいと思います。

レンジ圏で推移している根底には、
ドルに対する信認の問題があると考えています。

それに、米当局が一段の円安を
望んでいないこともあります。

日本の為替対応に、直接言及しないものの、
日本の円安放置を苦々しく思っているのは事実です。

日本が調子に乗って、追加緩和を行って、
円安放置をすれば、きついお灸を据えられる
可能性があります。

要注意です。

日米関係が疎遠になることもあるのです。

極東アジアの問題は、日本抜き何てことも起こります。

市場はクレバーですから、米国の意図を読み取って、
一段の円安には否定的なんだと思います。

ただ、日本人は、一段の円安があると思って、
対外投資を拡大させようとしています。

日本人投資家が足元を掬われる日が
刻々と近づいているような気がします。

予想レンジは、
ドル円が99.20〜104.20円、
ユーロ円が138.20〜143.20円、
英ポンド円が168.20〜174.20円、
ドル円が91.20〜97.20円。