英住宅市場には構造的な問題、バブルを警戒=カーニー中銀総裁

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、
国内住宅バブルに対する強い警戒感を示し、
住宅ローン関連の新規制を検討していることを
明らかにした。

18日に放映されたスカイ・ニュース・テレビとの
インタビューで総裁は、国内住宅市場には、
新規住宅不足など大きな構造的な問題があると指摘。

金融の安定やその持続性に対する最大のリスクは、
住宅市場に関連しており、注視している、と述べた。

景気回復や歴史的な低金利を背景に、4月の英住宅価格は
前年比約10%上昇し、家計の重債務懸念が浮上している。

総裁は、不動産市場では新規住宅が不足していることが
最も大きな問題だとし、人口がイギリスの約半分の
カナダでは、毎年イギリスの2倍のペースで住宅建設が
進んでいる、と述べた。

英国では既に住宅ローンの審査が厳格化されているが、
中銀は来月にも新たな措置を講じる可能性がある。

総裁は、ローン利用者の収入に応じて融資額を厳しく
制限する措置を検討している、と明らかにした。

英経済にとり他のリスクは何かとの質問に対して、
ユーロ圏の弱い需要と「根強い通貨高」と答えた。

さらに、金融市場のボラティリティが高まり
借り入れコストが上昇する可能性がある、
との見方を示した。