ECB、6月理事会で行動とる可能性高まった=メルシュ専務理事

欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は19日、
ユーロ圏でインフレ低下圧力が高まる中でECBが
来月の理事会で追加措置を打ち出す可能性が
高まっているとの認識を示した。

専務理事は講演原稿で「ECB理事会が次回6月の会合で
行動に出る公算はかなり大きくなった」と言明した。

その上で長期的な低インフレのリスクに効果的に
対処するために、伝統的及び非伝統的な措置を
打ち出す用意があることでECBは一致しているとした。

同専務理事は、ユーロ圏ではデフレが根付く兆候は
出ていないとしながらも、根付いた場合の
残存リスクに対し「少なくとも準備しておく」
必要はあるとの見方を示した。

メルシュ専務理事はまた、中小企業の資金調達に
おける証券化ローン市場の重要性を強調。

資産担保証券(ABS)の規制に差があることは
不公平であり、近く世界的に見直すことが
望ましいとの考えを示した。

ただ世界的な見直しに時間がかかることが
明らかになった場合、欧州が単独で実施することが
適切となるとの立場を示した。