ECB、金取引めぐる協定の延長で合意=売却上限を撤廃

欧州中央銀行(ECB)は19日、欧州の中央銀行21行が、
金取引をめぐる協定を延長することで合意したことを
明らかにした。

現行の協定では売却量の上限は年間400トンに
設定されているが、新たな合意では制限がなくなる。

ECBは同時に、協定参加国のいずれも
「大規模」な売却は計画していないと強調した。
新合意の期間は5年。

一部アナリストからは、売却量の上限がなくなったことで、
もはや協定にさほど意義はないとの声が聞かれた。

各国の中銀は1999年、保有する金の
売却をめぐり、協定を締結。

当初は、欧州各国の中銀による大規模な
金売却を制限することを目的としていた。

ただ、金取引をめぐる構図は大きく変化し、
2000年代後半には、中銀は金の売り手から
買い手にシフトしている。

現行政策の下、今年に入り売却された金は
わずか4.3トンにとどまっている。
協定の延長は今回で4回目。