英中銀の利上げ、遅過ぎれば急激な変更必要に=次期金融政策委員

7月からイングランド銀行(英中銀)の金融政策委員会
(MPC)委員に就任するクリスティン・フォーブス
元米経済諮問委員会(CEA)委員は18日、政策担当者が
経済リスクを見極めようと過度に長く利上げを先送りすれば、
将来的に金利を急激に引き上げる必要に迫られるとの見解を
示した。

フォーブス氏は英議会で「一段の情報収集のため
調整を遅らせれば、将来的に金融政策の急激な調整が
必要になるリスクが増大する」と指摘した。

金融政策をより早い段階で変更することで、一段と
緩やかな調整を可能にする柔軟性が生まれるとも述べた。

ただ時期尚早な金融政策の変更は
景気回復を阻害するリスクがあるとした。

また英中銀は、利上げ時期に関する市場との
対話を慎重に進める必要があると指摘した。

フォーブス氏は、昨年バーナンキ前米連邦準備理事会
FRB)議長が量的緩和縮小の可能性を示唆し、
市場が動揺した事例に言及。

「われわれはこの経験から学んだ。
段階的な備えが必要だ」とした。

一方で、市場が金利の上昇を見込んでいない場合、
投資家は利上げリスクを織り込まず、実際に
利上げする時期になっても十分に準備できていない
傾向があるとした。

また金融安定リスクへの対策で、
金融政策は最後の手段との考えを示した。