レンジを抜ける理由がない

今週の為替相場は、
レンジ圏での推移が予想されます。

日米欧で、それなりの材料が出ていますが、
ドル、ユーロ、円はレンジ圏での動きに
収束しています。

市場がサプライズと感じることが
少なくなっている一方、相場が
撹乱的な動きをしないよう、各国当局が
厳しく目を光らせていることも、相場が
振れることが少なくなっています。

とはいっても、各国の金融政策が
異なっていること、経済のファンダメンタルズが
違うこと、政治的、地政学的リスクが一段と
高まっていることで、金融市場が動揺する材料は
目白押しです。

それでも、為替相場は動かない。

固定相場に戻ったかの
ような動きとなっています。

為替相場の変動が激しすぎると、
経済が立ち居かない国も出てきます。

その意味で言えば、今の静かな動きは、
混乱を生じさせないことに繋がっている
ようです。

ただ、為替相場に長い間携わってきた者としては、
物足りなさを覚えています。

それでも、今の静かな動きは、それなりに
各国の協調姿勢が市場の重石になっているのでしょう。

とは言え、経済合理性に合わない政策を行うような
政策を取れば、市場は牙を向くと思います。

今は、慎重に構えている時間、
そんな思いで市場を見ています。

材料次第で、何でもありの
世界だと考えています。

予想レンジは、
ドル円が98.20〜103.20円、
ユーロ円が135.20〜139.20円、
英ポンド円が171.20〜175.20円、
ドル円が92.20〜98.20円。