ECB、資産担保証券の購入は不確か=オーストリア中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバー、ノボトニー・
オーストリア中銀総裁は16日、ECBが資産担保証券
(ABS)買い入れの可能性について検討しているが、
実施に踏み切るかは不確かとの見方を示した。

同氏はフランクフルト大学での講義後の質疑応答で、
ABS購入について「実施されるかどうかは分からない」
と述べた。

また同総裁は、ユーロ圏の低水準な成長率と
インフレ率への対応として中銀は積極的な政策を
追求する必要があるとの認識を示した。

総裁はフランクフルト大学での講演で、「新たな標準とは
低成長率と低インフレの状況で、銀行にとっては収益率
及び資産の質の低下、そして短期資金の減少という
状況だ」と指摘。

「この状況はかなり長期間続くことに
なるだろう」と付け加えた。

その上で、低成長とECBが物価安定と定義する
水準を大きく下回るインフレ率に対応するには、
「積極的な金融政策が必要」と述べた。

ただ、「特定の分野でバブルという形で副作用が
発生する危険性もわれわれは承知している」とし、
マクロプルデンシャル政策が副作用を回避するのに
有用だと語った。