英中銀政策委議事録は早期利上げの可能性検討、景気阻害を懸念

イングランド銀行(英中央銀行)が公表した
7月の金融政策委員会の議事録によると、
早期に利上げする可能性もあるとしたが、
景気回復を阻害するおそれに懸念を示していた。

政策委は予想どおり9対0で
金利の据え置きを決定していた。

景気回復は一段としっかりとした足取りに
なってきているようだが、下期に予想されていた
小幅下振れの一時的な兆候が一部でみられるとした。

雇用は増加しているが賃金上昇の鈍化は一段と
鮮明になりつつあり、労働市場の緩みの程度を
判断するのは難しくなっていると認識している。

一部の委員は、これを理由に急速に
縮小している経済の不稼働部分に注目。

小幅な利上げに対する経済の反応を見極めることもあって、
どちらかというと早期の利上げを検討する要因として挙げた。

一方で他の委員は、世界経済に低迷の兆候がみられ、
英国の賃金がインフレに遅れている状況下で、
予想外の利上げとなれば景気回復に多大な
悪影響をもたらす危険性を指摘していた。

四半期経済見通しを検討する8月の会合で、
労働市場の動向について協議するとした。

カーニー総裁は先週、利上げ開始時期は
経済指標次第とし、利上げペースは段階的との
見解を示していたが、議事録でもこの見方が
確認された。