ドル上値意識も、上値は重いか

今週の為替相場は、ドルが上値を
意識する展開が予想されます。

FOMC議事録で、早期の金融緩和解除、
引き締めの動きが予想されている中で、
ドルはこれまでの狭い範囲の動きから、
上値を意識する動きとなっています。

ドル円も101〜102円台を抜けて、
103円台後半に上昇する動きとなっています。

ただ、米経済の回復は数字どおりなのでしょうが、
地政学的リスクが引き続きドルの上値を押さえる
展開となることが予想されます。

円があっさり105円台を下回るような
動きを見せれば、更なるドルの上値が
意識されますが、105円は大きな壁となる
可能性が強まっています。

市場は既に、米国の早期利上げを意識しているので、
さらなるドル買いの材料が見当たらないと、ドルを
押し上げるのは難しいと考えています。

さらに、ウクライナ情勢が未だに混沌としていることや、
中東情勢も不透明感が一段と強まっているなど、
地政学的リスクがドルにとっての大きな
マイナス材料となっています。

地政学的リスクが強まると、ドル売りの構図が
継続しており、経済指標が堅調であっても、
ドルは買えないという意識が強まっています。

この流れは、為替市場で支配的となっており、
地政学的リスクの高まり=ドル売りの流れには
変化がないと考えています。

欧州も、ウクライナ情勢の緊迫化は
ユーロ売りの材料になっており、相対評価
円が買われる流れが続くと見ています。

予想レンジは、
ドル円が100.20〜105.20円、
ユーロ円が134.20〜139.20円、
英ポンド円が169.20〜174.20円、
ドル円が93.20〜98.20円。