生産の持ち直し、10〜12月に後ずれへ=9月の日銀月報

日銀が5日公表した9月の金融経済月報では、
先行きの鉱工業生産について「緩やかな増加基調を
たどる」との表現を維持したものの、「当面弱めの
動きを残しつつ」との文言を加え、判断を
小幅下方修正した。

消費増税に伴う駆け込み需要の反動による
自動車の在庫調整などで生産が持ち直す時期が、
従来想定していた7〜9月から10〜12月に
ずれ込むと見ている。

足元の景気の総括判断は、駆け込みの反動がみられるが、
「基調的には緩やかな回復を続けている」と、従来表現を
据え置いた。

一方、住宅投資は、反動減が「続いている」とし、
「徐々に和らぎつつある」としていた8月よりも
判断を下方修正した。

生産については「基調として緩やかな増加」、
「足元では弱めの動き」と、8月同様の表現を
しつつも、後半を主文にすることで弱さを強調した。

景気の先行きは、「緩やかな回復基調を続け」、
駆け込みの「反動の影響も次第に和らいでいく」
との判断を据え置いた。

住宅投資の先行きは「当面、反動の影響が残るものの、
次第に底堅さを取り戻していく」とし、従来の
「底堅く推移し、変動の影響もさらに和らいでいく」
との表現をやや後退させた。