ECBは必要なら追加措置、各国は投資拡大に向け構造改革を=ドラギ総裁

ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は11日、ユーロ圏の
成長拡大に向け、投資や構造改革の実施を各国政府に求めた。

EUrofi金融フォーラムでの講演で述べた。

物価安定の責務を果たすため、必要なら
一段の措置を講じる用意があると言明。

新たに導入する措置はバランスシートに
「大幅な影響」をもたらす見通しと述べた。

公共投資拡大の観点でユーロ圏諸国の全般的な
財政スタンスを論じることは有益となり得ると指摘。

ユーロ圏の持続的回復には
著しい投資拡大が必要だとした。

総裁は「わたしが今日申し上げたいことは、
構造改革と財政・金融政策が互いに手を
取り合わなければ、ユーロ圏の投資が
回復することはないということだ」と語った。

ドラギ総裁は、ECB理事会は「必要なら追加措置を
講じる用意がある」と述べたが、投資の重要性に
講演の多くを割いた。

ユーロ圏の企業投資は2008年以降、小幅増加に
とどまっているが、米億では金融危機以前を
上回っているとして、「この傾向が変わらない限り
持続的成長はないだろう」と述べた。

その上で「インフレが望ましい水準近くまで伸び、
景気を刺激し、かつ失業率を低下させるためには、
投資が確実に伸びることが不可欠」と述べた。

企業投資回復に向けては規制緩和官僚主義
打破を訴え、好例として一連の改革を実施した
スペインを挙げ、今後2年程度で著しく回復する
との見通しを示した。

投資喚起の方策として、企業の
資金調達手段の多様化も指摘。

エクイティや債券市場整備、証券化
保険・運用会社からの融資、ベンチャーキャピタル
クラウドファンディングなどを挙げた上で、
ユンケル欧州委員長の資本市場同盟創設策への
支持を表明した。