ECB、量的緩和の可能性排除できず=コンスタンシオ副総裁

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、
ECBは巨額の国債を買い入れる量的緩和QE)の
実施を余儀なくされる状況を望んでいないが、
その可能性は排除できないとの考えを示した。

11日付の独紙ベルゼン・ツァイトゥングに
掲載されたインタビューで述べた。

副総裁は「最近講じた追加緩和策が十分であって欲しい。
だが責任と責務の観点から、国債買い入れの可能性を
排除できないのは確かだ」と述べた。

その上で「その意味するところも承知しており、
実施に追い込まれる状況は全く望んでいない」とした。

副総裁は、利下げや資産担保証券(ABS)の
買い入れ、的を絞った長期資金供給オペ(TLTRO)
など一連の措置をECBが決めたことについて、
長期インフレ期待が固定できなくなるリスクは
大幅に高まっており、ECBとして何の手も
打たないわけにはいかなかったと指摘。

「インフレ期待の固定が効かなくなれば非常に危険であり、
いかなる状況でも避けなければならない」と述べた。

ただ、ECB理事会ではQEが議論されたものの、
決定には至らなかったとし「今はデフレの状況ではないし、
将来的にもデフレにはならないだろう」とした。