インフレ率の下振れ続けば長期期待へのリスク=プラートECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は、
ユーロ圏のインフレ率が予想を下回る状況が続けば
ECBの長期的なインフレ期待に対するリスクになる
との見解を示した。

イタリアのソレ24オレ紙とのインタビューでの発言。

同氏は、「短期的な期待が悪化すれば長期的な期待に
影響が及ぶリスクがある。特にインフレ率が予想を
下振れる状況が続いた場合はそう言える」と述べた。

その上で、「この夏以降、インフレ期待の
不安定化リスクの兆候が一部でみられる」とし、
このリスクをECBは軽視するわけにはいかない
と語った。

プラート理事は、ECBが先週決定した利下げは
金融状況の引き締まりに対応し、資産担保証券
(ABS)の買い入れと先に決定した新たな
長期資金供給オペは銀行貸し出しを促進する
狙いがあると説明。

同氏はまた、イタリアやスペインなどの諸国は
インフレ率を押し上げるために高水準な失業率の
低下に向けて行動を取る必要があると指摘した。

「イタリアやスペインでは物価が緩みの解消に
素早く反応するという兆候がある。このため、
失業率の低下に向けた構造改革が必要だ」とした。