ギリシャ首相が早期の支援脱却に言及、市場不安視

ギリシャのサマラス首相は23日、欧州連合EU)/
国際通貨基金IMF)からの支援を期限を待たずに
脱却するとの見通しを示した。

メルケル独首相との会談後、
共同会見で明らかにした。

ユーロ圏からの融資は2014年12月、IMFからの
融資は2016年第1・四半期にそれぞれ終了する。

サマラス首相は今回、IMF融資の受け取りを
一部見送る可能性を公の場で初めて認め、
そうなれば「成功」と強調した。

次回のEUIMFによる審査と銀行のストレステスト
(健全性審査)後に、一段の債務軽減に関する協議が
開始される見込みとしている。

メルケル首相も足並みをそろえるように「成功の最初の
若芽が芽生えている」と述べ、ギリシャの改革努力を評価した。

ギリシャの公的債務は今年、国内総生産GDP)比で
177%を越える見通しで、その大半はEUもしくは
IMFからの借り入れとなっている。

市場では、早期の支援脱却にこだわれば、
サマラス首相が望む一段の債務軽減が
受けられなくなるとの不安が広がり、
ギリシャ10年債 利回りは17ベーシスポイント
(bp)上昇の6. 09%と、およそ1カ月ぶりの
高水準をつけた。

またサマラス首相は、来年は必要な借り入れを
市場で行うことが可能との見方を示した。