フランス予算案、EUに拒否する権限ない=サパン財務相

フランスのサパン財務相は7日、財政赤字削減目標の
未達を理由にフランスの予算案を拒否する権限は
欧州連合EU)にはないと述べた。

同国の予算案をめぐっては、ユーロ圏当局者が
ロイターに対し、10月末に欧州委員会
承認しない公算が大きく、修正案を求める
見通しだと語っていた。

サパン財務相はこの報道について
「誤っている」と指摘。

RTLラジオに対し、予算案を拒否することは
欧州委員会の権限には含まれていない」と述べた。

同相は「(欧州委は)フランスや他国の予算を批判したり、
拒否したりすることはできない。ありがたいことに、
われわれの民主主義において、それを可決・否決したり、
批判したりすることができる唯一の場所は当該国の
議会のみだ」と指摘した。

また、10月半ばから11月半ばの間にユーロ圏諸国の
間で財政問題に関する協議が行われることを明らかにした。

欧州委はフランスの財政赤字削減目標の達成期限を
2回延長しており、現在期限は2015年に設定されている。

しかしフランスは今夏、財政赤字の対国内総生産
GDP)比率を2017年よりも前に3%に引き下げることは
できないとの見通しを示した。

サパン財務相はRTLラジオに対し、2015年に
すでに計画している210億ユーロの歳出削減のほかに、
追加削減や増税の計画はないと語った。