英国の中立的金利水準、市場の見方は妥当=中銀副総裁

イングランド銀行(英中銀)のブロードベント副総裁は23日、
中立的な金利水準についての市場の見方は妥当との
見解を示した。

副総裁はこれに先立ち、ロンドンのソサエティー・
オブ・ビジネス・エコノミスツで行った講演で、
国内の実質中立金利については「今後しばらくは
低位で安定するが、将来的には、経済成長の
阻害要因が解消され、上昇する可能性が高い」
との認識を示した。

また、利上げは緩やかな
ペースで進めると語った。

副総裁は、中立金利の水準が現時点でプラス圏に
あるか聞かれ、インフレ調整後は恐らく
マイナス圏にあると述べた。

具体的な数値は示さなかった。

「(英中銀)の金利を名目ベースで現在の水準に
維持するのはおおよそ正しい。政策金利が非常に
緩やかに上昇する見込みであることを踏まえても、
だいたい望ましい水準にあるようだ」と語った。

また、金利を現在の過去最低水準からある程度
上げるまでは、資産買い入れ枠を現行の
3750億ポンドから縮小することはない
という中銀の姿勢を改めて示した。

ブロードベント氏はまた、欧州中央銀行
(ECB)による民間セクターの資産買い入れは、
国債を買い入れた場合よりも効果を発揮する
可能性があるとの見方を示した。