総選挙、円安円高どっち?

今週の為替相場は、日本の総選挙が
円相場にどのような影響を与えるのか
見極める動きになりそうです。

降って湧いたような
総選挙で唖然としています。

なぜ今、総選挙なのか、政治家も、
官僚も、経済界も分からないのだと思います。

国民は、もっと分かりません。

12月14日の可能性が高いようですが、
具体的な争点は何なのか、説明を
されてもわかりません。

安倍首相の中間考査、何て言っているようですが、
安倍首相の安倍首相による、安倍首相のための
総選挙という、趣が強いようです。

総選挙の結果、来年10月に予定されていた
消費税率引き上げが、1年半延期される可能性が
高いようですが、それがどんな影響を
与えるのでしょうか。

財政再建の動きが遅れることは、
国際的に日本の信認の失墜に繋がります。

円売り、株売り、債券売りの
トリプル安を起こす可能性が強まります。

株価は消費税率引き上げが
後ズレすることで、買いが先行しています。

債券相場は、日銀の追加緩和実施で、
利回りは低下傾向にあります。

円は金利差を睨んで、
売りが強まっています。

まだ、日本売りの動きは出ていません。

これが、総選挙の意味するものが、
判明した後で、海外の投資家、投機家が
どのように考えるのかが、次の焦点に
なりそうです。

日本の財政再建が遅々として進まないことを
嫌気した日本売りが強まるのか否か、
大いに注目されることになりそうです。

また円の下落スピードが
速すぎることが気掛かりです。

円売り材料に敏感に反応して、
思惑的な円売りが一段と強まっている
わけですが、円安、あるいはドル高を
牽制する発言は日米両政府とも出していません。

当局者からも、為替相場に対する、
警戒発言はでていません。

市場は、何もないことを睨んで、
円売りドル買いを持ち込んでいるわけです。

112円が大きな壁とならなかったことで、
次の目標は118円が意識されているようです。

もちろん、大きな目標は120円なのですが、
その前に為替相場に対する警戒発言が
出るのか否か、見極めようとしているのだと
考えています。

あるいは、当局が困惑する水準がどこなのか、
ブレーキがかかっていない中で、
探っているのだと考えています。

こうした流れが強まっている中では、
介入は効果を上げにくいと考えており、
クリスマスまでの120円台は、意外に
すんなり実現できるのかも知れません。

予想レンジは、
ドル円が113.20〜119.20円、
ユーロ円が142.20〜148.20円、
英ポンド円が178.20〜184.20円、
ドル円が78.20〜104.20円。