円、120円乗せを意識へ

今週の為替相場は、円安が
さらに進む展開を考えています。

各国政府当局者の為替相場に対する
言及もない中で、円はじり安歩調と
なっています。

大きな節目と見られていた、対ドルでの
118円台もあっさり超えて、いよいよ120円の
大台が意識される展開となってきました。

日本では、総選挙が行われ、その間、政府当局の
発言も出にくくなることで、円安がさらに勢いを
つける可能性があります。

今、日本では中小企業対策を
考えると円安は望んでいません。

市場は、困る方向に進むのが常道ですから、
日本にとって困る円安が進むものと見ています。

これを止めるのは、当局の円安阻止策です。

ところが、日本では政府が無い状態が続きます。

円安を止める発言も当局者からは
出にくいことで、円安を止める手立てが
出てこない感じがします。

また、米国をはじめ、各国も今、強いて
為替相場に言及する可能性が少なくなっています。

こんな時、旧独連銀なら、いきなり為替介入を
行うのですが、今の日本には、為替介入を行う
勇気がありません。

為替介入した結果、株価が急落するようなことは
避けたいと考えている節が窺えます。

安倍首相も、選挙中に株価が急落するようなことは
何としても避けたい、そう考えているようです。

そのために円安に対して、中小企業を
救済する策を打ち出す姿勢を見せています。

市場は、そのような日本の姿勢を見て、
更なる円安を仕掛ける構えを見せています。

このため、120円を超えるのは
時間の問題と見られています。

日本や先進各国が円安に対して、何らかの手を
打たない限り、市場は円の下値を目指して円売りを
続けるものと考えています。

円安を止める手段は、円安に対する口先介入、
実際の介入しか残されていないと思います。

予想レンジは、
ドル円が115.20〜122.20円、
ユーロ円が146.20〜152.20円、
英ポンド円が183.20〜191.20円、
ドル円が98.20〜106.20円。