円、一段安を見込む

今週の為替相場は、
円が一段安となりそうです。

円の下値メドを探る動きが強まる中で、
ついに対ドルで120円台に下落しました。

各国当局からの円安に対する警戒的な
発言は見られず、市場は円は売って
安心な通貨との見方を強めています。

日本は総選挙に入っていることで、
明確な円安に対する発言が出ない感じです。

日本のこれまでの姿勢を考えれば、円安は
歓迎ということになるので、120円台は
願ったり適ったりの水準かも知れません。

実際には、円安を喜んでいるのは
大手輸出業者だけで、それ以外の
日本の企業は円安があまりにも
急ピッチで進むことに、
悲鳴を上げています。

それでも、日本の政府サイドから
円安に対する懸念は出てきません。

これまで円高で苦しめられたことで、
逆に相場が動くことを歓迎しているのかも
知れません。

米国や欧州からも、円安に対する懸念が
出ていないことも、日本にとって、
都合の良いことなのかも知れません。

今、日銀総裁を務めているのは、財務省
財務官当時、巨額の円売り介入を実施して、
世界から顰蹙を買った、黒田氏です。

黒田日銀総裁にとって、今の円安は
都合の良いことなのかも知れません。

そうした背景を市場は敏感に感じ取って、
円売りを仕掛けているような感じがします。

円安は、どこで止まるのでしょうか。

基本的には、各国が円安に対して
ブレーキをかけるような発言が出れば、
円安に変化が出ると思います。

しかし、そうした発言が無ければ、
市場は円安のメドを探る動きを
強めるものと思います。

この1カ月で、10円程度の円安が
進んだわけですから、一気に130円を
目指すというのは言い過ぎかと思います。

しかし、次の目安としては122円、
その次は128円ということになりそうです。

まずは122円、次に124円程度が
大きな目標となる可能性があります。

予想レンジは、
ドル円が116.20〜122.20円、
ユーロ円が146.20〜152.20円、
英ポンド円が186.20〜194.20円、
ドル円が98.20〜106.20円。