ドル、底堅い動きを継続か

今週の為替相場は、ドルが
底堅い動きを継続するか。

年内最後の取引となる今週は、
このところのドルの底堅さを
確認するものと思われます。

米景気指標は、引き続き堅調なものが多く、
利上げの時期も大きく遅れることはない
との見方が強まるなかで、ドルを
買わない理由はないと思われます。

米国が利上げを行ったあとの世界経済、
特に新興市場国の動揺が気掛かりですが、
米国自身の金融政策を考えた場合には、
利上げが遅れることは好ましくありません。

むしろ、スケジュール通りに利上げを行うことが、
米国経済にとっては好ましい状態に繋がると
考えられます。

米国の利上げが世界経済に与える
悪影響を考えながらも、粛々と利上げへの
カウントダウンを始めるものと思います。

この動きがドルを強く支えると考えています。

一方、ユーロ圏では、追加緩和策が
年初の大きな材料になると思います。

ドイツなど、一部加盟国の反対はあるのですが、
追加緩和を行わなければ、多くの国が危機に陥る
可能性は否定できません。

ユーロ圏を存続させるためにも、
追加緩和策は避けられないと思います。

強くデフレを否定していたユーロ圏も、
デフレの危機に陥っているわけで、
ユーロの売り材料になる可能性は
強いと思います。

他方、日本では、総選挙も終わり、
結果、選挙の結果は何も変わらない
ということになりました。

さらなる緩和策の可能性は残されているものの、
これを材料に円を売るという発想には繋がらない
と思います。

円が売られるというのではなく、
ドルが買われるということになりそうです。

年末、年始の薄商いの中で、ドル買いの
バイアスがどこまで強まるか注目しています。

予想レンジは、
ドル円が117.20〜123.20円、
ユーロ円が144.20〜149.20円、
英ポンド円が185.20〜192.20円、
ドル円が95.20〜101.20円。