英インフレ率、2〜3カ月以内にマイナス圏に沈む可能性=マイルズ中銀委員

イングランド銀行(英中銀)金融政策委員会の
マイルズ委員は22日、英インフレ率は2〜3カ月以内に
マイナス圏に沈む可能性があるとの認識を示した。

同委員はエディンバラ大学での講演後に質問に答え、
「向こう2〜3カ月で(インフレ率が)ゼロに、
場合によってはマイナス圏に沈む可能性がある」と指摘。

「われわれが次期見通しを作成する際には、
ほぼ間違いなく、インフレ率(見通し)の下限を
引き下げることになるだろう」と述べた。

一方、マイルズ委員はこれに先立つ講演で、
英インフレ率が急速に低下しているものの、
デフレリスクは高まっていないとの認識を示し、
英中銀が国債購入を再開する必要はないと述べた。

また、インフレ率の低下はすぐさま利上げを
開始する必要がないことを意味しているとも述べた。

英国立統計局(ONS)が13日に発表した
12月の消費者物価指数(CPI)は、
前年同月比0.5%上昇と、伸びは
2000年5月以来およそ14年ぶりの
低水準となった。

マイルズ委員は講演で、英インフレ率の低下は
デフレ圧力というよりも、世界的な商品価格の
下落及び昨年のポンド高効果が反映されたものであり、
「実質インフレ率は非常に低水準で、一時的にゼロ、
マイナス圏に転落するかもしれないが、憂慮すべき
『デフレのわな』からは程遠い」と述べた。

さらに、国内コストがゆっくりと上昇し、賃金は
生産性と比べて横ばいとなっているものの、「すぐに
需要や価格を押し上げるための金融政策を
検討しなければならないような事態であるとは
思えない」とした。