原油価格大きく動けば、物価2%達成時期は若干前後も=日銀総裁

黒田東彦日銀総裁は29日午後の衆院予算委員会で、
原油価格が大きく動けば、物価上昇率2%の達成時期は
若干前後する可能性がある、と述べた。

階猛委員(民主)への答弁。

総裁は、日銀が2013年4月の量的・質的金融緩和
(QQE)導入時に約束した2年程度での2%の
物価目標達成が難しくなっているのではなないか、
との指摘に対し、QQE導入直後に公表した
「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」から
「2015年度を中心とする期間に2%に達すると
一貫して申し上げている」と説明。

「ちょうど2年後に2%になると政策委員会として
申し上げたことはない」と語った。

もっとも、最近の原油価格急落を踏まえ、
足元でゼロ%台後半となっている物価上昇率
「今後も何カ月か下がる」と述べるとともに、
原油価格が大きく動けば、足元の物価上昇率
変化し、2%の達成時期が若干前後する可能性が
ある」とも指摘した。

また、QQEの出口戦略については、目標達成には
「まだ道半ば」との認識を示し、「目標の早期実現に
最大限努力しており、出口戦略を議論するのは
時期尚早」と指摘。

そうした中で具体的な出口戦略に言及すれば、
市場が混乱する可能性がある、と語った。