エネルギー融資案件でストレステスト、現状問題ない=渡辺JBIC総裁

国際協力銀行JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は
24日の会見で、「個人的には今の資源安は1年以上
続く」との見通しを示した。

同時に、エネルギー関連の融資案件では、急落した
原油価格が回復しないケースなどを想定しストレステストを
実施しつつ管理していると説明した。

JBICは2000年代の世界的な資源争奪戦の中で
原油や鉄鋼原料、非鉄金属などの「日の丸権益」確保を
目指す総合商社など日本企業を支援してきたため、
原油急落など世界的な資源安の影響が注目されている。

渡辺総裁は、融資案件については原油価格が現在の
「バレル40、50ドル前後から将来は上昇していくのが
前提」としつつ、原油価格がさらに下落するケースなどを
想定した「ストレステスト」を実施して管理しており、
現状で問題案件はないと述べた。

金融支援をめぐる瀬戸際の交渉が続く
ギリシャについては、ユーロ圏離脱など
「不測の事態」が起きる場合、「ユーロという
通貨にとのような影響があるか。結果として
ドルと円の関係、スイスフランと円の関係に
影響がどう出るかは注視している。ギリシャ
船籍の多い国なので船舶市場への影注視が必要」
と強調した。