ギリシャの改革案、精査には時間要する=ユーログループ議長

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長
(オランダ財務相)は24日、ギリシャが提出した改革案の
詳細に関して合意するまでには時間を要するとの見方を示した。

デイセルブルム議長は欧州議会で「ギリシャは改革に
対して非常に真剣に取り組んでいる」と指摘。

「ただ、事は簡単には進まないだろう。これは第1歩に
すぎない。改革案のリストは新たな覚書(MOU)でも
合意でもない。どのような改革を進めたいかを単に
示唆したものだ。詳細について検討し、新たな契約
もしくは合意を結ぶには時間がかかるだろう」と述べた。

一方、ギリシャが金融支援のすべての条件満たせば
ユーログループが一段の支援措置を検討する可能性が
あるとの見解も示した。

議長は欧州議会で、ギリシャプライマリーバランス
基礎的財政収支)で黒字を達成し、金融支援の合意を
すべて履行した場合、必要ならば同国の債務の持続可能性を
支援するためにユーログループが一段の措置を検討する
可能性があるとする2012年11月の決定に言及。

4カ月間の支援延長期間終了時に改めて検討するとした上で、
支援延長によってギリシャによる合意の履行が可能になり、
「われわれは全体の支援期間を最終決定し、債務の持続可能性の
分析を改めて行うことができる。

そうすることで追加措置が必要かどうかや、
どのような措置が可能かについて検討できる」
と述べた。

また、「経済状況によって必要とされる場合は
財政目標の修正が可能で、過去にも修正があった。
ただ、当事国の政府がこの目標にもはやコミットしない
と一方的に結論づけることはできない」と強調した。

これとは別に同議長は、加盟国はギリシャのユーロ圏
離脱の可能性について協議していないと述べた。

議長は欧州議会のあるメンバーに対し「あなたは、
多くの加盟国がギリシャ離脱の準備をしていないと
述べた。ギリシャ離脱の可能性について閣議
話し合ったと聞いたことがあるのは、英国政府だけだ」
と発言。

「英国はまだユーログループのメンバーではない。
つまり、ユーログループはギリシャ離脱について
協議したことはないということだ。われわれは
ユーロ圏を完全に維持し、協力することに政治的に
強くコミットしている。それが重要だと考える」
と述べた。