スイス・フラン上限撤廃、政府が中銀と関係強化

スイス国立銀行中央銀行)が1月に市場の
意表を突く形でスイス・フランの対ユーロ相場上限を
撤廃し、フランが急騰したことを受けて、同国の政府が
中銀との関係強化を目指す方針を決定したことが、
ロイターが5日確認した機密の決議で明らかになった。

政府の2人の閣僚は別々の報告書で、新たな
フラン上限導入の検討が可能と指摘したが、
決議では言及されていない。

政府報道官は4日、政府が中銀に対して新たな
相場上限を要求した事実はないと述べている。

決議は上限撤廃後のフラン急騰に対応する
経済政策の選択肢に関するもので、「財務省
経済省は、金融・経済政策間の政策内容と
コミュニケーションにおける連携を改善する目的で、
中銀との情報交換を強化する」と表明。

4ページに及ぶ決議はすでに採択されている。

上限撤廃後のフラン高を受けて批判が
高まっていたため、これに対応した形。

フラン高によってスイスの企業は人員削減を
余儀なくされ、スイス経済がマイナス成長に
陥るとの予想も専門家によって示されている。