英政策金利、原油安による影響小さい=ウィール中銀委員

イングランド銀行(英中銀)金融政策委員会(MPC)の
ウィール委員は11日、英国の政策金利決定に対する
原油安の影響は小さく、金利据え置きの状態に若干の
猶予期間を与えたにすぎないとの見方を示した。

同委員は2014年8〜12月にかけての
MPCで、利上げを主張していた。

ウィール委員はロンドンで行った演説で、現在0.5%と
なっている過去最低水準の政策金利を引き上げるべきか
どうかの決定は「ぎりぎりのバランスによる判断だった」
と主張。

「私が利上げに投票した昨年8月と比べると、
原油価格の下落が予期せぬつかの間の猶予を
与えたことは間違いない。だが、それ以上の
ものではない」と述べた。

同委員はインフレの見通しについて、
上下いずれの方向のリスクも存在すると話した。

また、同委員は、英国の経常赤字が高水準にあることを
踏まえると、ポンドが急落するリスクがあるとの認識を示した。

委員は「為替レートが大きく変動するリスクが
あるようだ。急落するリスクの方が大きいと思う」
と述べた。

その上で「経済は常に驚きをもたらすが、
過去数週間のポンドの動向はサプライズの
1つ」とした。

ポンドはこの日、米国の利上げ観測を背景とする
ドル独歩高を受け、ドルに対し20カ月ぶりの安値を
つけた。