「支援なければ債務返済は不可能」、ギリシャ首相が独首相に警告

ギリシャのチプラス首相はドイツのメルケル首相に対し、
欧州連合EU)から短期的な支援が受けられなければ、
今後数週間に控える債務返済の義務をギリシャ
果たすことは「不可能」と警告した。

フィナンシャル・タイムズ(FT)が22日、
15日付のメルケル首相宛て書簡の内容を伝えた。

メルケル首相は23日、
チプラス首相と会談する予定。

書簡でチプラス首相は、主に国際通貨基金IMF
から受けた融資を返済するか、社会的支出を続けるかの
判断を迫られることになると訴えた。

チプラス首相は、短期国債の発行を
欧州中央銀行(ECB)が制限していると批判。

また、ユーロ圏の支援機関が、新たな経済改革を
導入するまで支援金支払いを拒んでいることも
原因として挙げ、こうした状況下では「どんな
政府でも債務返済は不可能だ」と指摘した。

チプラス首相はギリシャが誠実に義務を果たし、
関係国と緊密に協力することにコミットしていると
表明。

ただ、短期的な資金繰りの方法を見つけられなければ、
もっと大きな問題につながる可能性があると警告した。

チプラス首相は既に疲弊したギリシャの状況が、
債務の返済で急激に悪化すると指摘。

こうした状態が予想されるのに
「見過ごすことはできない」としている。