ユーロ圏、デフレスパイラルの兆候ない=独連銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーの
イトマン独連銀総裁は25日、ユーロ圏が
デフレスパイラルに陥る兆候は出ていない
との見方を示した。

同総裁はミュンヘンで行う講演の原稿で、
「インフレ率は若干マイナス圏に落ちているものの、
物価と賃金の下落により引き起こされるデフレ
スパイラルの兆候は出ていない。デフレがデフレを
呼ぶこうした状況に陥る危険性は非常に低い」
との考えを示した。

イトマン総裁はデフレスパイルに陥るリスクは
低いとする一方で、欧州中央銀行(ECB)が
実施している国債買い入れ策により、財政緊縮化と
改革実行の意欲がそがれるリスクは存在していると
クギを刺した。

ドイツ国内情勢については、住宅価格は少なくとも
10〜20%は過大評価されているとしながらも、
不動産バブルは発生していないとし、「住宅価格は
全国を通して、目に見える形で大幅に
過大評価されていない」と指摘。

「注視することが適切となるが、
警戒する必要はない」とした。